本文へスキップします。

ページタイトル

COLUMNコラム

ページタイトル画像
お知らせ:表示

保育実習日誌の効果的な書き方!項目別のポイントと例文まとめ

2023/04/21
お知らせ(保育コラム)学び・育み

保育実習では、子どもたちの様子を記録したり1日の反省点を記録したりする「保育実習日誌」をつけます。ここでは、保育実習日誌の基本的な書き方や各項目の概要、書く際に意識しておきたいポイントを紹介します。「保育実習日誌をうまく書けるか不安」「どう記録すれば良いのかわからない」とお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

そもそも保育実習日誌を書く目的とは?

保育実習日誌とは、その日1日の子どもたちの様子・活動を記録したり、自身が学んだことや反省点をまとめたりするための日誌です。また、子どもたちや先輩保育士との関りだけでなく、保護者の方との関わり方を記録し、そこから学んだことも書き込む資料でもあります。その日起こったことを淡々と書き記すだけでは、保育実習日誌を通して十分な学びは得られません。

保育実習日誌は実習中だけでなく、その後の就職活動や新人保育士となったときにも役立つ貴重な資料です。とくに就職活動中には、保育実習日誌に書き込んだ具体的な活動やエピソード、学んだことを材料に自己アピールができます。今後の就職活動も踏まえて、保育実習中の保育実習日誌はしっかりとつけましょう。

保育実習日誌の項目

保育実習日誌のテンプレートは、園や学校によって多少の差異があります。ここでは、一般的に盛り込まれている項目を解説していきます。

日付・天気

日付と天気を記入する欄です。とくに、天気の欄は重要。天気によって園庭遊びが教室での遊びに変更になったり、途中から保育活動の内容を変更したりすることがあります。「雨の日にはこんな配慮が必要なんだな」「園庭遊びと室内遊びの注意点はこんな風に違うんだな」という、天気や環境の変化に合わせた学びを得ることができます。

氏名

自身の名前を記入します。ほかの人にも読みやすいように、はっきりと大きな字で丁寧に記入しましょう。

実習のねらい・目標

1日を通してのねらいや目標を記入する欄です。とくに頑張りたいことや学びたいことを、簡潔にわかりやすく書きます。たとえば、保育実習前半であれば、「子どもたち全員の顔と名前を覚える」「保育園の1日の流れを把握する」などのねらいを立てると良いでしょう。実習中盤からは「子どもたちがどんな遊びに興味を持っているかを知る」、終盤からは「保育士の声かけや関りの意図を知る」など、実習の進み具合に合わせてレベルアップしたねらいを立てます。

時間

保育実習の活動が切り替わったときの時間を記入しましょう。時間は意外と忘れてしまうものなので、実習中に簡単なメモを取ることをおすすめします。また、保育園の1日の流れはあらかじめ決められているので、大まかなタイムスケジュールを事前に確認しておくのも良いでしょう。

環境構成

環境構成とは、子どもたちや保育士の位置、机や椅子の配置、教材やおもちゃの位置などの「保育環境」を指します。これらの要素を、簡単な図や言葉で記入します。高度な図を描く必要はありませんが、定規を使って丁寧に書くことが大切です。保育環境は、「子どもたち同士が積極的に関われるか」「保育士と触れ合えるか」「安全に活動できる環境か」など様々な点を考慮して構成されています。現在の環境構成にはどのような意図があるのか、自分なりに考えながら記録することが大切です。

子どもたちの活動

朝の会や自由遊び、昼食など、子どもたちの活動を記録する欄です。単に活動内容を記録するだけでなく、より具体的に子どもたちの動きや様子を記録します。たとえば、工作遊びであれば、「材料をうまく準備できない子がいる」、「ほかの子より早く制作物を完成させる子もいる」など、子どもたちの様子を見ていて気づいたポイントを書き込みます。

ほかにも、昼食中であれば「苦手な食べ物を残す子」「好き嫌いなく何でも食べる子」、絵本の読み聞かせの時間であれば「お話にすぐ夢中になる子」「途中からそわそわして落ち着かなくなる子」などの様子に気づけるはずです。子どもたちの活動の様子を通して、配慮のしかたや保育士としての関わり方を学びましょう。

保育士の動き

子どもたちの活動を受けて、保育士がどのように動いているかを記録します。保育士は、様々な意図を持って子どもたちに関わっています。その意図を汲み取れるよう、保育士の動きはできる限り具体的に記録しましょう。

たとえば工作遊びあれば、「材料をどのように配っているか」、「作るものや作り方についてどのような説明をしているか」、「どのような配置で道具や教材を用意しているか」などの点に着目します。そこから、「ハサミは安全性に配慮して使う直前に配っている」、「ゆっくりとわかりやすい言葉で作り方を説明している」、「うまく作れない子には得意な子にお手本を見せてもらっている・副担任がサポートしている」などの点を「保育士の動き」として記録しましょう。一見何気ない活動にみえても、よく観察すれば保育士が様々な声かけや動きをしていることに気づけるはずです。

実習生の動きや所感

保育実習活動を通して、自分自身が気づいたことや学んだこと、所感を記入する欄です。起こったことを淡々と記録するのではなく、保育士の役割や配慮に関すること、保育士同士の連携について学んだことや感じたことを中心に記入しましょう。

保育実習日誌の項目別のポイント

保育実習日誌から十分な学びを得るためには、各項目の書き方を工夫することが大切です。各項目を記入する際に意識しておきたいポイントを、以下で解説いたします。

日付や天気、クラス名などは漏れのないよう記入

これらの基本項目は、最初に記入しましょう。指導担当保育士の指導法にもよりますが、もし可能であれば休憩時間中に、これらの基本項目を埋めておくと良いでしょう。ただし、指導担当保育士によっては「休憩時間中は十分な休息をとってほしい」と考えている方もいます。事前に必ず相談し、許可を得たうえで日誌の一部を仕上げると良いでしょう。

目標・ねらいは学びたいことを明確に

日誌のテンプレートにもよりますが、「目標」の欄には子どもたちの年齢に合った活動内容を具体的に記入します。対する「ねらい」の欄には、「活動を通して子どもたちにどのようになってほしいか」という内容を記録しましょう。たとえば、目標が「公園までのお散歩」であれば、ねらいは「外で体を動かしてのびのびと遊ぶ」、「自然に親しみ、感受性を育てる」といった内容が記入できます。書き方に迷ったら、指導担当の保育士と話し合ったうえで、活動内容や子どもたちに期待する成長を練っていきましょう。

環境構成の図柄はできるだけ丁寧に

環境構成の欄では、椅子や机などの配置、教材やおもちゃの配置などを図柄で説明します。「当時の環境構成が正確にわかるか」「後から見たときに、当時の環境構成を思い出せるか」などといった点を意識して、丁寧に図柄を記入しましょう。

時間は詳細に記録

「9:30から朝の会」、「10:00からおむつ替え」など、活動ごとの時間はなるべく詳細に記録することが大切です。後から記録を読み返したときに、1日の活動の流れや保育業務の流れを振り返るためです。とくに保育実習の序盤は、1日の流れがなかなかつかめないこともあります。そのようなとき、日誌に活動内容と時間を詳細に書き残しておけば、ルーティンを把握でき、自分の活動の指針にすることもできます。

次に活かしたいポイントを書くとなお良い

未達に終わった部分やうまくできなかったことがあれば、それに対する所感も盛り込みましょう。失敗したり、思うようにいかなかったりしたことを受けて、「次はこうやって行動する」というアクションプランを立てると、より良い記録になります。

文章表現に注意

子どもたちへの働きかけについて書く際、「~してあげた」や「させた」という表現を使わないようにしましょう。子どもたちに対し、何かを強要しているようなニュアンスが出てしまうためです。その代わり「ボール遊びの援助をした」「苦手な食べ物を、『少しでいいから食べてみよう』と促した」など、子どもたちの自主性を重んじるような表現を使いましょう。

文体を統一する

「です・ます調」なのか「である調」なのか、文体をあらかじめ統一しましょう。同時に、「主語のブレがないか」「文章がねじれていないか」などのポイントに注意することも大切です。ひと通り書き終えたら、意味が伝わる文章か、引っかかるところはないかなどの点を読み返してチェックすることをおすすめします。

効率よく保育実習日誌をつけるポイント

「テンプレートを決める」、「メモを参考にする」など、効率よく保育実習日誌をつけるためのコツをいくつか紹介します。自身や保育園の指導方法に合ったコツを見つけて、実践していきましょう。

メモを取る

実習中に気づいたことや思ったことがあれば、メモに書き留めておきましょう。保育園は元気な子どもたちを相手にする場ですので、予想外のことも起こります。保育士や保育実習生はめまぐるしく動いているため、「今日の終わりに起こったことをまとめて記入しよう」と思っていても夕方にはそのことを忘れてしまっている、ということもあるのです。そんなとき、簡単なメモがあれば記入するべき内容を思い出すのに役立ちます。メモを元に文章を清書するだけで、日誌の記入が完了します。

言い回しのテンプレートを決める

文章のテンプレートを決めておくこともおすすめです。「絵本の読み聞かせの時間で、〇〇の絵本を読んだ。子どもたちの様子は〇〇だったので、次は〇〇の点を意識して臨みたい」「〇〇の時間での子どもたちの様子は〇〇だった。〇〇のような声かけ・配慮が必要だと気づけた」となど、文章の型をある程度固めておくことで書き出しや書く内容の精査に困らなくなります。

また、日誌に記録する要点リストをあらかじめ作っておくこともおすすめです。「声かけについての所感は絶対に書く」、「子どもたちの発達に対する所感は必ず書く」など、自分なりに記入する要点のルールを決めることで記入に困らなくなります。同時に、要点リストを決めておくと観察力が高まり、結果として子どもたちや保育士としての動きに注意を払えるようになります。

先輩保育士の日誌を参考にする

可能であれば、先輩保育士や指導担当の方がつけている保育士の日誌を見せてもらうのもおすすめです。先輩保育士はどのようなことに着目して日誌を書いているのか、どのような意図を持って子どもたちと接しているのかがわかり、非常に参考になるでしょう。また、保育園によっては漢字とひらがなの使い分けや言葉の使い分けなど、独自のルールを取り入れているところもあります。先輩保育士の日誌を参考にすることで、その独自ルールも身につけられます。

保育実習日誌は、実習生に大きな学びを与えてくれる大切な資料です。最初は上手に書けなくても、先輩保育士からのアドバイスを受けたり、自分なりに要点を整理したりすることで、保育実習日誌の内容も段々と充実してきます。ここで紹介したポイントも参考にしつつ、保育実習日誌の作成に取り組んでみてください。

パソナフォスターでは、保育実習生の受け入れを積極的に行っております。実際の保育現場は慣れないことが多く、緊張の連続です。パソナフォスターではそんな保育学生のみなさんをしっかりサポートしつつ、保育士として必要な知識や経験、実践力を身につけられるよう指導いたします。詳細は、以下のページからご覧いただけます。ぜひお気軽に、パソナフォスターまでお問い合わせください。

パソナフォスターの保育実習
コラムトップに戻る