本文へスキップします。

ページタイトル

COLUMNコラム

ページタイトル画像
お知らせ:表示

保育士の実技試験とは?押さえておくべきポイントを解説!

2023/10/06
お知らせ(保育コラム)学び・育み

保育士になるためには9科目の筆記試験をパスするためでなく、実技試験にも合格する必要があります。ここでは保育士の実技試験科目「音楽表現」「造形表現」「言語表現」の概要と、具体的な対策方法を紹介します。

保育士試験の「実技試験」とは

保育士試験の実技試験で用意されているのが、「音楽表現」「造形表現」「言語表現」の3科目です。受験する際は、3科目のうち2科目を選択して、2科目ともに、それぞれ6割以上の得点が取れれば合格となります。

音楽表現

音楽表現の実技試験では、2曲の課題曲を楽器で演奏しながら歌います。使用する楽器はピアノ、ギター、アコーディオンのいずれかから選択して、受験します。音楽表現の試験では、「保育士として必要な伴奏や歌の技術があるか」と「豊かなリズム表現ができているか」が判定されます。また、ギターやアコーディオンで演奏する場合は、受験申請書の手引きにあるコードを尊重し演奏することも評価基準の1つです。子どもたちに歌って聞かせることを前提としているため、歌や伴奏の技術だけでなく「子どもたちの様子を見ながら楽しく演奏できるか」という点も重視されます。

2022年の実技試験では、「子鳥のうた」、「びわ」、2021年の実技試験では、「あひるの行列」、「揺籠のうた」、2020年は、「大きな栗の木の下で」、「ニャニュニョのてんきよほう」、2019年は、「どんぐりころころ」、「バスごっこ」というお題が出題されています。

造形表現

造形表現の試験は、鉛筆や色鉛筆などの画材を使ってお題に沿った絵を描く試験です。この試験では、「人物や情景を生き生きと表現する力」と「明るく豊かな色使いで表現する力」が求められます。出題されるお題は、保育の1場面であることが一般的です。たとえば平成28年2022年の実技試験では、前期で「フィンガーペインティング」、後期で「豆まき」、2021年の前期は「砂遊び」、後期で「色水遊び」、2020年の前期は「牛乳パックのおもちゃ遊び」、後期で「紙芝居」、2019年の前期は「花や野菜のお世話」、後期で「粘土遊び」というお題が出題されています。ただし試験のお題は当日に発表されるため、過去のお題から予想したり、大まかな傾向を掴んだりして準備することになります。

また、「人物が何をしているのかが分かるように描く」「人物の表情を生き生きと書く」「明るい色を多く使う」などの点も意識しましょう。保育士の実技試験では、プロのアーティストのように高度なスキルは求められていません。お題に沿って、人物や情景を生き生きと描けているか否かが大切です。

言語表現

言語表現の実技試験は、子どもたちに3分間のお話を聞かせることを想定した実技試験です。お話の内容は、一般的に日本や世界の有名な昔話が題材となります。たとえば2022年、2021年、2020年には「おおきなかぶ」、「ももたろう」、「3びきのこぶた」、「3びきのやぎのがらがらどん」、2019年には「おむすびころりん」、「3びきのこぶた」、「3びきのやぎのがらがらどん」、「ももたろう」などの昔話が課題として出題されました。

この試験では、「3歳の子どもたちが集中できるような読み聞かせができるか」、「子どもたちに対して適切な話し方ができるか」といった点が評価されます。また、声の出し方や抑揚、表現力や話すテンポなども判定されます。試験当日はただ話すだけでなく、身ぶり手ぶりを交えてもOK。ただし、小道具や台本などは持ち込めないため注意しましょう。お話をしっかりと覚えることはもちろん、子どもたちが楽しめるように、ちょっとしたアレンジを加えることも重要になります。

実技試験は科目ごとに詳細な合格基準が異なるため、対策に悩んでしまう方も少なくありません。しかし、科目ごとに対策する際のポイントがあるのも事実です。造形表現であれば園児や保育士などよく出るイラストモチーフの練習をしたり、言語表現であれば抑揚や話し方を意識してみたりと、事前に対策できるポイントを把握して試験に臨みましょう。

実技試験当日の雰囲気と服装

音楽表現と言語表現の実技試験は、受験者1人ひとりが個室で受験します。受験室には2~3人ほどの試験官が、試験の様子をチェックするのが一般的です。緊張するかもしれませんが、あくまで平常心を心がけましょう。

服装については、必ずしもスーツで臨む必要はなく私服でも問題ありません。ただし、ミニスカートやジーンズ、スウェットなどカジュアル過ぎる服装は避けましょう。アクセサリーもできるだけ控えめに。襟付きのシャツやブラウス、シンプルなチノパンや膝丈のスカートなど、清潔感があり動きやすい服装がおすすめです。とくに音楽表現の実技試験でピアノを演奏する予定がある場合、ボトムスによっては演奏しにくくなってしまいます。靴は、高いピンヒールやミュールを避けてローヒールの革靴やパンプスを履くのが無難です。スニーカーを履いていく場合は、しっかりと汚れを落として清潔感を出しましょう。

また、季節に応じて体温調節できるような服装にすることも大切。たとえば、夏は半袖のブラウスやシャツでも構いませんが、エアコンが効いた室内での受験になる場合は、カーディガンやブルゾンなどの羽織るものを持っておくと良いでしょう。

なぜ実技試験が行われるのか?

保育士試験において実技試験が導入されているのは、「子どもたちに対して適切に接することができるか」を評価するためです。音楽や造形、言語は子どもたちの感性や情緒の発達に欠かせない要素です。音楽表現や造形表現、言語表現の試験を通して、「子どもたちの表現力を伸ばせる力があるか否か」が問われているといえます。試験で求められるのは高度な技術力ではなく、豊かな表現力や適切な立ち振る舞いなのです。

とくに音楽表現や言語表現の試験では、子どもたちが目の前にいるかのように振る舞って演奏やお話を実演する必要があります。実際に、子どもたちがいる現場でも適切に振る舞えるようにするためです。大人と接するのと変わらない振る舞いや話し方のテンポでは、子どもたちと触れ合うのにふさわしくありません。

実技試験ではどの科目を選べばいい?

前提として、できるだけ得意分野の科目を選びましょう。楽器の経験があれば音楽表現の試験は心理的なハードルが低くなりますし、絵を描くのが得意であれば楽しく造形表現の試験に臨めるはずです。「声に自信がある」、「人前で話すのが得意」という方は、言語表現の試験に挑戦するのも良いでしょう。また、楽しんで練習できそうな科目を選ぶのもおすすめ。経験がなくても練習するうちに楽しみが見出せるようになったり、隠れた才能が発揮されたりすることもあります。

「これだけはどうしても自信がない」という科目がある場合は、消去法で残り2つの科目の対策に集中しましょう。

各実技試験の対策

ここでは、音楽表現、造形表現、言語表現それぞれの科目の試験対策をまとめました。あわせて、受験する際の注意点も解説します。

音楽表現の対策

課題曲が事前に周知されるため、課題曲が分かったらすぐにトレーニングを開始しましょう。申請の手引き、または「全国保育士養成協議会」の公式サイトには楽譜が掲載されています。歌詞をはじめメロディーやコードネームも記載されており、これらを元に自身が演奏しやすいようにアレンジするのも良いでしょう。なお、試験当日に歌うのは1番のみです。

楽器にギターを選択した場合はアコースティックギター、アコーディオンを選択した場合は独奏用アコーディオンのみ使用可能となっているため注意しましょう。音楽表現の実技ではコード通りに演奏することはもちろん、笑顔で元気よく歌って演奏することが最も大切です。途中で間違えたとしても、最後まで元気よく歌い切りましょう。

くわえて、自分の声と楽器の音のバランスをとることも重要です。楽器を弾く手に力が入り過ぎると楽器の音が大きくなりすぎてしまい声が掻き消されてしまいます。一方、弾く力が弱すぎると、今度は楽器の音が小さくなり声量とのバランスが崩れてしまうため要注意です。知人や家族に実際の演奏を聞いてもらいながら、声量と楽器の音のバランスをとる練習をしましょう。

造形表現の対策

造形表現の試験では、45分の制限時間があります。その時間内にお題の絵を描き切る必要があるため、練習でも同じように制限時間を設けると良いでしょう。色はできるだけたくさん使い、全体的に明るい雰囲気の絵にすることが大切です。造形表現の試験では当日にお題が発表されますが、園児と保育士を描くことは毎年共通しています。したがって、園児や保育士をはじめとした頻繁に出題されるモチーフを自分なりに練習し、パターン化しておくのがおすすめです。また、園内の様子や園庭、草花などのモチーフも練習しておくと良いでしょう。試験によく出るモチーフをできるだけ多く練習しておくことで、柔軟に対応できるようになります。

くわえて、本番と同じまたは近い条件で練習するために、用紙に19センチ×19センチの枠を書いてそのなかに絵を納める練習をするのもおすすめです。本番と同じ、または近い条件で毎日絵の練習をすることで、イメージトレーニングにもなります。

試験当日は鉛筆かシャーペンのほか、色鉛筆と消しゴム、音のならない腕時計などが持ち込めます。ただし、「人物の形をしたイラスト入りのもの」は机上に置けません。また、クレヨンやパステル、マーカーペンなど色鉛筆以外の画材は持ち込めないため注意しましょう。また、受験者間での用具の貸し借りは不可となっているため、忘れ物をしないよう十分な注意が必要です。

色鉛筆は、できるだけ画材店で試し描きをして購入したほうが良いです。どれも同じに見えるかもしれませんが、色鉛筆は製品ごとに発色や塗り心地、芯の硬さや軟らかさが異なります。造形の実技試験では、広範囲をムラなく塗れて発色の良い、軟らかめの芯の色鉛筆がおすすめです。くわえて、色の種類が多い色鉛筆を選ぶと表現の幅も広がります。一般的な色鉛筆には12色セットと24色セットがありますが、より色彩豊かな絵に仕上げたいときは24色セットを選ぶと良いでしょう。

色鉛筆を削るときは、尖らせすぎないようにすることが大事。芯を尖らせすぎると用紙に芯が強く食い込んでしまい、色塗りがしにくくなったり、色ムラができやすくなったりします。芯には程よい丸みを持たせておきましょう。

言語表現の対策

言語表現の試験では、3分間という制限時間のなかでいかに楽しく豊かにお話を伝えられるかが判定されます。したがって、明るく大きな声を出す発声練習をしておくのが基本。また、どのようなお話であっても3歳の子どもたちに理解できる言葉を選ぶことも重要です。過去に出された課題を参考に、言葉を言い替える練習をしてイメージを膨らませます。

課題が周知されたら、「当日どのように話すのか」、「テンポや声の抑揚はどの程度が望ましいのか」といった点を考えながら練習しましょう。また、課題のお話をただ覚えるだけでなく、3分という限られた時間で子どもたちがお話を楽しめるよう、話す内容をうまくまとめる練習もする必要があります。ストップウォッチで実際に時間を計り、時間感覚を掴むことが大切です。

初心者におすすめの試験対策が、ウェブ上や参考書にある台本サンプルを参考にする方法です。台本に自分が話しやすいようなアレンジをくわえ、繰り返し練習しましょう。練習は、「課題の周知・選択」→「台本作成」→「時間を計りながら台本を読んでお話をする」→「台本にアレンジを加える」→「さらに練習」という方法で進めます。

実際の声の抑揚や話し方のテンポを掴みたいときは、動画で学習するのも良い方法です。声と身ぶり手ぶりだけでお話することを「素話」と呼びますが、動画サイトで「素話」と検索すれば実演動画が多くヒットするので、参考になりそうな動画を見つけて自分なりに素話の感覚を掴むと良いでしょう。

また、キャラクターが個性的で演じ分けしやすそうな題材を選ぶのもおすすめ。たとえば、ウクライナの民話「てぶくろ」は、ネズミやカエル、クマなどさまざまな動物が登場する昔話です。キャラクターによって声を高くしたり低くしたり、優しい声にしたり、おどろおどろしい声にしたりすることで、子どもたちもお話の世界へ入り込みやすくなります。

保育士試験は、筆記試験・実技試験ともに学ぶべきポイントが多いです。独学で学ぶこともできますが、人によっては「思うように勉強が進まない」と焦ってしまうこともあるでしょう。そんな方は、自分に合った学びの場や学びの方法を見つけることが大切です。

パソナフォスタ―が運営する「保育Academy」は保育士やベビーシッター、児童指導員を目指す方をサポートする学びの場です。保育士養成プログラムやオンライン公開講座などのサービスを展開しています。「保育士免許や教員免許を取得したい」「未経験だけど子どもと関わる仕事をしたい」という方を、さまざまな学習サービスで応援します。プログラムの1つである「保育士養成プログラム」では、未経験から保育士資格取得を目指せる「チャレンジコース」、お仕事と両立しながら資格取得を目指せる「お仕事両立コース」など計6コースを用意しています。

1人ひとりの経験・スキルに合わせたサポートを展開しています。未経験者はもちろん、経験者やブランクがある方へ向けたコースも導入しております。各コース受講後は、保育施設や託児所、学童クラブなど幅広い場所で活躍できるのが魅力です。

「子どもと接する仕事に就きたい」「未経験から保育士になりたい」とお考えの方は、こちらの保育Academyより、保育士要請プログラムや保育資格を活かせるお仕事の説明会が受講できるオンライン公開講座、職員向け研修などにご参加いただけます。

コラムトップに戻る